NFL Superbowl XLIII (第43回スーパーボウル)
2009年2月1日(日本時間では、2月2日午前)、フロリダ州タンパのレイモンド・ジェームズ・スタジアムで、第43回スーパーボウルが行なわれた。
AFCからは6度目のスーパーボウル優勝を狙うピッツバーグ・スティーラーズ(Pittsburgh Steelers)、そしてNFCからはスーパーボウル初出場のアリゾナ・カージナルス(Arizona Cardinals)。ピッツバーグのベン・ロスリスバーガー(#7, Ben Roethlisberger)も、アリゾナのカート・ワーナー(#13, Kurt Warner)も、両QBともスーパーボウル優勝の経験を持っている。
戦前の評判では、ピッツバーグが有利という声が圧倒的に多かった。鉄壁の守備を誇るピッツバーグと、不安定さを隠し切れないアリゾナのオフェンスとを考えれば、それは充分に納得できる。しかしながら、そう簡単に予想通りにコトが運ばないのがスーパーボウル。何となく、アリゾナが食い下がって意外な展開を見せて、面白いゲームにしてくれるのではないかと個人的には期待していた。
結果的には、下記のスコアの通り、27-23の4点差でピッツバーグが勝利。自力ではピッツバーグが勝っていたものの、予想以上の接戦で、特に第4Q残り3分を切ってから逆転に次ぐ逆転と、楽しめるゲームであった。
一時的には7-20と13点差をつけられながらも、終盤調子に乗り、第4Qに一気に1セーフティ+2タッチダウンの16点をあげて23-20と逆転したアリゾナの攻撃は見事だった。特に、終盤まで封印しながら第4Qの勝負どころで一気に爆発(64ヤードの逆転タッチダウンパス)させた、QBワーナーからWRフィッツジェラルド(Larry Fitzgerald, #11)へのホットラインは、見ていて非常にエキサイティング。しかしながら、同時に、ドライブ力というよりはこのような一発タッチダウンに頼るしかなかったアリゾナ・オフェンスチームは、充分に時間消費をコントロールすることができず、それが結果的には、その直後のロスリスバーガーの絵に描いたような2分間の再逆転ドライブのお膳立てをする形となってしまった。
ロスリスバーガーは、サックされそうになりながらも逃げ回った挙句にパス成功、という場面を何度も演じた。ワーナーとは違った安定感を持っていた。また、アリゾナ守備チームは予想していた以上の出来だったと思うが、ピッツバーグの守備チームは前評判通り、さらにその上を行く結果を残した。いろんな意味において、ピッツバーグが持っていた地力が、薄氷を踏みながらの勝利をチームにもたらしたと言えるゲームであった。
1Q | 2Q | 3Q | 4Q | Total | |
Pittsburgh Steelers | 3 | 14 | 3 | 7 | 27 |
Arizona Cardinals | 0 | 7 | 0 | 16 | 23 |